2009年5月27日水曜日
2009年5月17日日曜日
志賀直哉
志賀直哉の作品に『自転車』という短編がある。
近しい人にはずいぶん前に紹介し、貸したこともあるが、
彼が十代の頃(1900年頃)に自転車に乗っていたエピソードが綴られている。
100年以上も前のその内容が現在のピストブームと重なりとても面白い。
『私は或る日、一人でその坂を降りてみた。ブレーキが無いから、
上体を前に、足を真っ直ぐ後ろに延ばし、ペダルが全然動かぬようにして
上から下まで、ズルズル滑り降りたのである。』
当時の自転車はまだフリーが無く固定ギアで、おそらく日本初のスキッド
は志賀直哉が100年以上も前にメイクしていたようだ。
彼はその後も横浜で外国人のウイリーを目の当たりにし、
ギヤを軽めにセッティングし直したりして曲乗りにハマっている。
スタンディング 左が志賀直哉
この作品の中でクリーブランドという外車を志賀は萩原という自転車屋から
買おうとするのだがその値段が170~80円。
10円あれば一人一ヶ月暮らしていける時代の話。
ちなみにこの荻原という人は一昨年惜しまれながら閉店した有名ブランド
「スポーツサイクルアルプス」の先々代店主ということを
家にあった86年のサイスポで偶然発見してすごくうれしかった。
21世紀の現代、百年前の先人と全く同じ事を勝手に新しい事と思い込んで
繰り返している自分たちが可笑しくてしょうがない。
2009年5月5日火曜日
2009年5月3日日曜日
2009年5月1日金曜日
Cyril Abidi
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